植松聖被告の弁護士が心神喪失で無罪主張。大麻精神病とは?判決はどうなる?

2016年7月に相模原市障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた事件。

12月13日、元職員である植松聖被告の弁護側は心神喪失状態だったとして無罪を主張することが明らかになりました。

大麻精神病と言われている植松聖被告ですが、ネット上ではこの主張は「おかしい」との声が続出しています。

一体、判決はどうなるのでしょうか?

植松聖被告 公判では心神喪失で無罪主張へ


来年1月に行われる植松聖被告の公判。

最新の情報では植松聖被告の弁護側は植松聖被告が心神喪失状態だったとして無罪を主張する方針とのことでした。

相模原殺傷、被告側が無罪主張へ 「心神喪失」、1月に初公判

相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、入所者ら45人が殺傷された事件の裁判員裁判で、殺人罪などで起訴された元施設職員植松聖被告(29)の弁護側が、薬物性精神障害による心神喪失状態だったとして無罪主張することが13日、関係者への取材で分かった。

横浜地裁(青沼潔裁判長)は同日、公判前整理手続きが終了し、来年1月の公判では、刑事責任能力の有無などが争点となるとした。関係者によると、弁護側は、薬物性精神障害の影響で事件当時、善悪を判断する能力が失われていたと訴える方針。

植松被告は事件前に措置入院した際、「大麻精神病」と診断された。

引用:KYODO

障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた事件。

45人の被害者が出た戦後最大の事件の一つとも言われています。

心神喪失と主張する根拠は植松聖被告が犯行当時、薬物検査で陽性の結果が出ており、大麻の使用が確認されたからだとのこと。

これによって、植松聖被告は大麻精神病と診断されました。

植松聖被告の犯行によって19人が亡くなり、26人が重軽傷を負いました。

一体、判決はどうなるのか。

植松聖は心神喪失か?大麻精神病は嘘?


今回、心神喪失により無罪を主張している植松聖被告および弁護側。

そもそも心神喪失とは何なのでしょうか?

植松聖被告は心神喪失なのでしょうか?

大麻精神病は嘘ではないか?

これらの疑問がネット上では上がっていました。

ここでは、これらについてまとめました。

心神喪失とは裁判員制度の用語

まず、心神喪失とは裁判員制度の用語であることがわかりました。

心神喪失とは、精神障害のせいで善悪を全く判断できないか、または判断したとおりに行動することが全くできない状態。心神耗弱とは、精神障害のせいで善悪の判断力または判断どおりに行動する力が著しく低い状態。

引用:情報・知識オピニオンimidas

心神喪失は善悪を全く判断できない状態、心身耗弱とは判断力が著しく低い状態のことだそうです。

植松聖被告の弁護側は心神喪失を主張したことから当時、全く判断ができない状態にあったと主張することになります。

では、何を基準に心神喪失と決定するのか。

両者とも、精神の障害の有無という生物学的要素と判断能力・行動制御能力という心理学的要素から判断します。精神の障害には、麻薬中毒や認知症、精神薄弱などの精神障害はもちろん、アルコールによる酩酊(めいてい)や催眠状態にあったことなどの一時的なものが含まれます。このような障害によって、判断能力か行動制御能力が全く欠けている状態にあるのが心神喪失者です。このような人を非難することはできないので、責任能力が認められず、犯罪は成立しません。また、そのような精神障害によって、判断能力か行動制御能力が著しく低い状態にあるのが心神耗弱者であり、非難できる部分があるとしても少しだけにすぎないので、刑は必ず軽くされます。

引用:情報・知識オピニオンimidas

つまり、その人に元々、精神障害があったのかどうかという生物学的要素と、判断能力・行動制御能力があったのかという心理学的要素によって判断されるとのこと。

これらの判断材料になるのが

  • 薬物使用
  • 認知症
  • 精神薄弱
  • アルコールによる酩酊
  • 催眠状態

とのことでした。

植松聖被告は犯行前日から大麻使用により薬物検査陽性が出ています。

診断は「大麻精神病」でした。

大麻精神病とは

では、植松聖被告が診断された「大麻精神病」とは一体、何なのでしょうか?

大麻精神病(たいませいしんびょう、cannabis psychosis)とは、他の問題と明確に鑑別されない臨床観察から言われている仮説の障害で、明確に定義されておらず、大麻の使用を中止すると数日以内に治る状態である。診断基準では、世界保健機関の疾病分類 ICD-10 では精神病の用語は用いられず、向精神薬誘発性の大麻による精神病性障害の診断が用意されており、短期的なものとされる。アメリカ精神医学会の DSM-IV の大麻誘発性精神病性障害は、明らかにまれに大量の大麻の使用後に通常は被害妄想が生じ、多くは1日以内におさまるとされる。

引用:wikipedia

どうやら、現在のところ仮説の障害だそうです。

そのため、ネット上では大麻精神病は嘘であるとの声も出ているのだと思われます。

では、どのような症状が現れるかというと…

大麻使用障害は、大麻を大量あるいは長期間にわたって使用すること、自分でコントロールできなくなることが基本的特徴です。大麻に対する強い渇望があり、大麻を得るための行動には労をいといません。大麻を使用することによって健康上の問題が生じたり、仕事や学業、人間関係などに問題が起こったりしても、大麻をやめることができません。

大麻の煙には高濃度の発がん性物質が含まれています。そのため、大麻を慢性的に使う人は、タバコの喫煙者と同じように、呼吸器疾患のリスクが上がります。また、大麻の慢性使用は他の精神疾患の発症や悪化の要因になる可能性があります。特に、統合失調症や他の精神病性障害の一因となることが懸念されています。

さらに、大麻使用障害のある人は、認知機能が障害されると考えられており、大麻の使用量が多いほど深刻な状態になるようです。なにか目的を持って行動することができなくなることがあり、それは無気力症候群とも呼ばれます。

引用:ハートクリニック大船

認知機能の障害があるとのことです。

また、大麻の使用によって他の統合失調症や他の精神病の原因となるとのこと。

これらから、大麻精神病を診断された植松聖被告は「心神喪失」を主張するに至ったのでしょう。

植松聖の判決は無罪?ネットでは物議

では、植松聖被告の判決は無罪となるのでしょうか?

普通の人の感情からすれば45人の被害者を出した植松聖被告が無罪となるのはありえないでしょう。

しかし、裁判は法律や証拠や責任能力によって判決が下されます。

例えば、責任能力に関しては刑法第39条では以下のように規定されています。

1.心神喪失者の行為は、罰しない。
2.心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。
これは心神喪失者または心神耗弱者に関する規定です。
簡単に言えば、心神喪失者は責任能力がないので、違法行為をしても非難できず、責任が認められないので罪が成立しないということ。
また、心神耗弱者の場合は、責任能力が欠けているので減刑するするべきであるという規定です。
これまでに、精神病などの責任能力が無いと判断されたことによって多くの犯罪が無罪になりました。
もし、植松聖被告が正式に精神障害により心神喪失者と認められれば無罪になる可能性が高いです。
しかし、植松聖被告は逮捕以降次のような発言をしています。

植松「障害者が人間ならば、彼らが罪を犯した時同様に裁かれるはず」

植松「知的障害を理由に裁かれないという事実は、彼らが人間ではないことを証明している」

植松「氏名が公表されず遺影もない追悼式は、彼らが人間として扱われていない証拠と考えております」

植松「私は介護施設で、数年間現場で働いてきた。」
「彼らが家族や周囲に与える苦しみ、そして使われる膨大な費用、職員が置かれている過酷な労働環境を見てきた。」
「あなた方はなぜ、施設に足を運んだことすら無いのに、理想論をさも正論のように述べることができるのか。」
「あなた方は一度でも介護に携わったことがあるか?少しでも現場を知れば、介護は綺麗事だけでは無いことがわかるはずだ。」

引用:不思議net

内容の善悪はさておき、このような論理的判断を下すことができる者が心神喪失者なのか?

そのような意見もあります。

しかし、取り調べでこのように話したとしても、裁判の争点となるのは犯行当時の精神状態です。

公判は来年1月に行われます。

どのような判決が下るのか注目が注がれています。